ふかぼらいず

あらゆるものごとを少しだけ掘り起こして、光を当てる。そんなブログです。

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知っておくと便利!ラスターデータとベクターデータの違いと活用

こんにちは、ショウです。

今回はデザインをする人はもちろん、デジタルデータを扱う全ての人に関係がある、「ラスターデータとベクターデータについて」の話です。

まったく知らない人が対象ですが、何となく理解しているよって人もこれを機に理解を深めていただけると、いざという時に役立つかと思います。

それでは早速データそのものの説明と、その後に、これらがどう自分たちに関わってくるのかについて触れていきます。

ラスターデータ(ラスター画像)とはピクセルの集合体

ラスターデータ(ラスター画像)とは、すごくシンプルに言うと、ピクセルが集まってできたデータのことです。

ピクセルとは、パソコンやスマートフォンのディスプレイを構成する最小の四角い点です(正方形)。

 
ちょっと余談ですが、ピクセルそのものに決まった大きさはありません。それぞれのディスプレイが表示できるピクセル数によって、その大きさは異なります。

例えば今あなたが使っているその画面が『画面解像度1920 × 1080』のディスプレイであれば、横に1920個、縦に1080個のピクセルが敷き詰められたディスプレイということになります。そして「実際の画面の横幅(mm) ÷ 1920 」で計算された大きさが「あなたにとっての最小のピクセル横サイズ(mm)」ということになります。

 
これらのピクセル1つ1つに色や濃淡を持たせ、集まって表現されたデータがラスターデータなのです。下の図のように拡大してみると、四角いピクセルの集合体でできていることがわかりますね。

細かい点の集まりなので、写真などの複雑な表現を得意とします。ただし、拡大するとギザギザが目立ってしまうので、一度保存されたデータを拡大して使うことにはあまり向いていません

 
ちなみにラスターデータは、「ラスター形式」や「ビットマップ画像」などと呼ばれることもあります。


馴染みが深いラスターデータ

一番身近な例で言うと、デジカメやスマートフォンで撮影した写真、さらに言うと『.jpg』『.png』『.gif』『.bmp』という形式(拡張子)で保存されているデータは全てラスターデータです。ファイル形式・拡張子についてはまた別の機会に。


ラスターデータの編集

一度保存されたラスターデータをいじるには、専用の編集ソフトが必要です。編集するソフトは星の数ほどありますが、特に有名なのが有料のもので『Adobe Photoshop』、フリーのもので『ペイント』『GIMP』などです。今のスマートフォンには、保存した画像を編集する機能が、標準で備わっていますよね。厳密に言えばあれも、編集ソフトなのです。


ベクターデータ(ベクター画像)とは数値や計算式の集合体

続いてベクターデータについて。シンプルに表現すると、ベクターデータは数値情報が集まってできたデータになります。ラスターより少しイメージがしづらいかもしれません。

 
アンカーと呼ばれる点が全ての基準になっていて、点を配置するとその位置情報(座標)がデータ上に記録されます。そして点と点を繋げたときにできるパスと呼ばれる線、その距離や角度の計算式、太さ、そして色。これらも全て数値として記録されるのです。さらに点を3つ以上繋げれば、今度はそこに面としての情報も加わります。


実際に見えているのは点・線・面で表現された図形の集まりですが、裏では膨大な数値が羅列されているというわけです。今見ているウェブサイトと、裏で羅列されているHTMLタグとの関係を想像してもらえると、少しイメージしやすいかもしれません。

ちなみに、世の中に出回っているデザイナーが作るような印刷物(ポスター、名刺、ロゴ、チラシなど)のほとんどは、ベクターデータをベースに作られています。


見た目が美しいベクターデータ、編集も得意


ベクターデータの一番の特徴は、エッジがとても綺麗なこと。ピクセルとは違い位置情報や計算式でできているため、いくら拡大縮小しても見た目がボケることはありません。さらに、色情報の変更や点の位置の移動、線の太さなど、いつでも簡単にそして正確に編集することができます。先ほど、印刷物はほとんどベクターデータと書きましたが、それはこの「編集にすぐれた機能が」関係しています。

印刷物をレイアウトするとき、文字を追加したり消したり、図形を書いたり移動したりを何度も繰り返します。ベクターデータの編集機能が、このプロセスとマッチしているのです。

 
ただしベクターデータを編集するためには、ベクター編集機能があるソフトと、多少なりとも専門の知識が必要となります(そんなに難しいものではありません)。

編集できるソフトとして代表的なのは、有料ですが『Adobe Illustrator』で、ほとんどのベクターデータはこれを使用して作られています。そのためベクターデータを『Illustratorデータ(またはaiデータ)』と呼ぶことが多いです。フリーだと『Inkscape』が有名。


複雑になるほど重いデータになる

ベクターデータ上で、写真のように複雑な表現も可能ではありますが、とても重いデータになってしまいます。何より、恐ろしい労力を要します。

基本的には、図形を組み合わせたような表現、そしてレイアウトが必要な表現が得意なデータと言えます。


2つのデータの違いまとめ

ラスターとベクターの違いをまとめます。

ラスターデータ

  • ピクセルの集合体
  • 写真のように複雑な表現が得意
  • 最も身近なデータ

ベクターデータ

  • 数値情報の集合体
  • 拡大縮小しても綺麗ー
  • 編集(レイアウト)が得意


いざデジタルデータを扱うときのために

画像をメールで送ったり、写真をちょっと明るくしたり、おそらくラスターデータの扱いは日常生活の中で自然と慣れている場合が多いです。

問題はベクターデータで、一般的には日常の中で触れることはほとんどありません。ではいつ触れるかというと、主にデザインされたデータを扱う時になります。

 
ロゴや名刺を作りたい、ブログのオリジナルバナーを作りたいなど、何かのデザインをプロに依頼したとします。その完成したデザインをどのように使用するかによって、データの受け取り方が変わります。

例えば名刺なら。完成した名刺のデザインを受け取りそのまま印刷…つまり「1つの目的で使用する場合」もらうのはラスターデータで構いません。

しかし、完成した名刺のデザインをベースとして名前やアドレスの部分だけを変更して何度も使う場合、ベクターデータで受け取った方が便利です。元のデータさえ持っていれば、編集はプロに任せることもできますから。

 
ただし、ベクターデータを受け取る場合、デザインの権利について注意が必要です。基本的にデザインされたものに関しては、デザイナーに著作権が発生します。そのため、どこまで編集して使っていいのか、契約形態によって範囲が異なります。依頼の際に規約をしっかり見て、どこまで権利が譲渡されるか確認しましょう。

 
全部説明すると、難解になってしまった…。何か不明点や気になることがあればお気軽にメッセージでご相談ください。

マツダの成功事例に学ぶブランド戦略

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こんにちは、ショウです。今回は意志とブランディングの話です。

 
週末、マツダに車の点検をお願いしに行ったら、雑談の中で「マツダは今後スライドドアをしばらく作らない」という話を聞きました。

マツダがミニバンを撤退するという話を随分前に聞いたことがありましたが、やはりその方向性は変わっていないのか…と、賞賛と寂しさを感じています。というのも、僕はまさにマツダのミニバンを所有しているからです。

子供が小さいうちはなるべく大きい車で、そしてスライドドアがとにかく便利。一度この感覚を覚えてしまうと、元には戻れないとさえ思います。

 
寂しさはさておき、今回の本題である賞賛の部分に触れましょう。

マツダのブランディングは、本当に素晴らしいんです。少し話をさかのぼります。


マツダの歴史

1967年、実用化不可能とまで言われたロータリーエンジンの開発・量産化に成功したマツダは、激しい自動車市場の中で一つの時代を築きました。しかしオイルショック以降、経営不振に陥りフォードの出資を受け入れることになります。

フォード協力体制のもと、回復の兆しが見えたかのように見えましたが、今度はリーマンショックの影響でフォードが支援を続けられなくなってしまいました。

フォードの生産力あっての稼働だったのですが、その支援が無くなり窮地に立たされたマツダ。自動車業界では決して大きいと言えないマツダが、市場の中で勝ち抜くためにできること。それこそがブランディングだったのです。

 
めちゃくちゃ掻い摘みましたが、ここから少し具体的な話です。


ポジショニングとターゲッティング

いくら卓越した技術や精神力があるとはいえ、規模の大きさの中でできることは限られます。生き残るためには、独自性の追求が必須でした。そこでまず大切なのは、ビジョンやアイデンティティを明確にすること。

自分達とは一体何者なのか、どういう方向を目指すべきか。そしてそのためにはどういった立ち位置で、誰に向けて戦術をしかけていくのか。

 
マツダは自分達が、世界自動車産業全体の2%のシェアであることを再確認します。そして、だからこそ100%に目を向けるのではなく、その2%へ全力を注ぐこと(2%戦略)を決めます。つまりポジションとターゲットを絞ったわけです。

その結果できたスローガンが『Be a Driver』。これは「走る歓び」や「自分の意志で生きていくこと」などを表現しています。つまり、車は安くて丈夫で便利な〝ただの移動手段〟ではなく、運転を通じて人生を楽しもうぜ、そんな素敵な乗り物なんだぜという考え方です。

車好きの集団が、本当に運転が好きな2%の人たちのために、最高の車を作る!と改めて表明したわけです。

 
新しいマツダの車に乗せてもらうとすごく良く分かるのですが、わざと狭く身体にフィットするような内装になっています。さらにマツダ特有のアクセルとブレーキは、まるで身体の一部のような感覚で操作できます(慣れない人には慣れません。なんせ2%戦略ですから!)。

乗ったことはありませんけど、モビルスーツとかエヴァンゲリオンのコクピットを想像させます。まさに運転の楽しさを追求した結果でしょうね。


ファミリーカーを見切ること

冒頭で、「スライドドアを辞め、家族層に人気のあるミニバンも撤退」と書きました。もちろんこれもブランドの考えに沿った動きそのものです。

 
スライドドアは専用の生産ラインを必要とし、どうしても効率が悪くなります。そして現在、ファミリーカーの市場争いはますます激しくなっており、便利さを追求した車がたくさん出ています。

つまり生産効率を下げてまで、無理にターゲット層を広げるのではなく、自分たちが満足させるべき層に力を入れる考えに至ったと予想できます。

 
もっとシンプルに言えば、「その先に『Be a Driver』はあるのか」。こう問いかければ進むべき道が見えてきます。

一見「ファミリーカーを切る」とだけ聞くと、大丈夫なのか?!と心配になりますが、戦略の一部だと理解できれば、撤退ではなく前進なのだとわかります。
 

スローガンのあるべき姿とはこのように、社員全員の(そしてファン達の)心の指標であること。そうすることで、みんなが一丸となって前進できるのです。

 
実際、売上は好調とお聞きしたので、素晴らしいブランディング!と感動しています。(そして僕は家族層…涙)


ちょっと余談、カープとマツダの赤、その想い

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ところで、球団のカープとマツダに深いつながりがあるのはご存知でしょうか。というのも、マツダを造った松田一族はカープの筆頭株主で、今も球団のオーナーをされています。

最近のマツダ車は『ソウルレッド』と呼ばれるメタリックな赤を、メインカラーとして押し出しています。そしてカープの赤いヘルメット…実はこの赤もその『ソウルレッド』から来たものです。(若干明るさは違います)

 
マツダは戦時中の苦難や、幾多の障害をそのスピリットで乗り越えてきました。そしてその意志は、カープの中にも宿っています。負け続きだった球団が、今や上位をキープするチームへ。そして「カープ女子」なんて言葉も流行るほど、全国にファンを持つ人気球団に上り詰めました。

僕はこう言った逆転劇と強い想いが、無関係とは思えません。ブランディングの目的とは、想いを見える形にし、人の記憶に残すこと。そしてそれを支えるのは、やはり人の意志なのです。

夫は子供ではなく妻を1日1回笑顔にさせよ【子育てと夫婦】

母親が笑顔になる。
その安心感たるや、人類共通の感覚だと思います。それが小さい子供ならなおさら。

こんにちは、二児の父でデザイナーのショウです。子育てからは日々学ぶことだらけですが、父親としての新米感はまだまだ抜けません。それでも実感したことはなるべく記していこうと思います。

子供を笑顔にする大切さ

「子供を1日1回笑顔にさせよう」と、子育て本で読んだことがあります。そこには子供の心の成長、コミュニケーション、自分自身の幸せなど、大切なことがぎっしり詰まっています。

これは自分も実践していくべきだと思い、日々子供と接しています。が、それよりも父親として優先すべきは「妻を1日1回笑顔にさせること」だと確信しております。


父親である前に夫であること

子育ての理想を言うと、妻にとって優先すべきは「夫」ではなく「子供」。そして夫にとって優先すべきは「子供」ではなく「妻」だと考えています。

『妻→子供』
『夫→妻』
ですね。

昔、SMAPの『ライオンハート』という曲の歌詞にもありました。『子供が生まれたら世界で二番目に好きだと話そう〜』的な。

要は、夫は夫婦の仲を第一!優先順位を間違えるなよ!という意味ですが、そう思う根拠が2つあります。

 
まず1つ目は、子供への間接的な影響です。そもそも子供にとっての夫婦の不仲ほど悪影響なものはありません。言わずもがなですね。これはいろいろな場所で証明されています。こんな例もありました↓
www.nhk.or.jp

もちろん育メンぷりを発揮するのも良いことですが、まずは夫婦仲を良くした方が、結果子供のためにもなります。

 
そしてもう一つ。父親が子供の相手ばかり優先していると、『父親↔︎子供』の図ができる恐れがあるからです。そうすると、母親が孤立する機会が増えてしまいます。

子育ては、我々が想像している何百倍も孤独です。『孤育て』なんて言葉があるくらいに。夫がこれに拍車をかけてはいけないんです。

子育ての大変な部分を妻に任せ、良いところ取りばかりする夫が、子供の好感度だけ上げ続けると…妻の不満が爆発するのは容易に想像できますよね。これは周りでも本当によく聞く話ですし、ええ、そうです、自分自身の失敗でもありますとも。いや、今も失敗し続けております。

 
ちなみに夫は孤立しないか?という疑問が湧くかもしれませんが、家族が満たされれば必ず自分に返ってくるものです。まあ見返りを求めると大概失敗するので、男としての役割を果たすのみです。


狙え!笑顔のコンボ

親というのは、本当に身を削って子育てに日々奮闘している…昔思い描いていた美しい子育て像が吹っ飛ぶほど、目の当たりにしてみると物凄くハードな世界です。一緒に育てているという感覚は常に持ち続けていますが、少なくとも僕はどんなに動いても無力感は消えません。

冒頭に戻りますが、そんな中で見せる母親の笑顔は、場の空気をガラッと変えてくれるオアシスです。そして、小さい子供もそれにつられて自然と笑顔が増えます。これはまさに笑顔の連鎖。いや、笑顔のコンボ。

 
ゲームをやったことがある方ならわかると思いますが、連鎖やコンボって続けば続くほど得点の飛躍率が高いですよね。ぷよぷよを想像してみてください。ぷよぷよって今あるのかな?

僕は家庭においても、これは同じだと思っています。

 
『妻→子供→自分』
こういったコンボを重ねて、家庭全体の幸福度を上げることが、夫にできる唯一確かなことなのかなと思います。

笑顔になりたいけどなれない、そんな悩みを抱えている母親は多い。そして、そんなことすら気付けない夫も多いということです。

 
だからといって、男は子育ての手を抜けという話ではありません。あくまで優先順位のお話でした。この体験が、誰かの課題解決になりますように。
 

センスとは何か?センスを簡単に上げる方法

こんにちは、ショウです。

「センス」。すごく曖昧で感覚的な言葉ですよね。一体何にセンスがあって、何にセンスがないのか…そもそもセンスってなんなのか…明確に答えられる人は少ないはずです。

 
ちなみに、センスが良いもの=かっこいいもの・流行りのものというわけではありません。

そして、僕はデザイナーをさせてもらってますが、普段全然センスがありません。デザインをやってるのにセンスがない。これはどういうことか。

今回はそんな、なんとなく曖昧だった「センス」がわかる記事になっています。

センスとは何か?

センスとは、「物事の小さな動きを感じ取り、適切な判断を行うこと」です。

なんとなくわかるけど、まだ今一歩わからないという感じでしょうか。

 
例えば、『初デートの服選び』の場合。

  • 僕はTシャツが似合うから、今日はオシャレなTシャツとジーパンにしよう

これだと普通の判断をしているだけ、つまりあまりセンスがない状態です。

 
人が何かを判断するとき、周りにはたくさんの判断材料が存在します。そしてそれは、その時々の状況によって変化します。その微妙な変化を察知して、最適な行動を取るのが「センス」なのです。

  • 一緒に歩いていて恥ずかしくない格好にすべきだよな
  • 派手なのは嫌いって言ってたっけ
  • 良いレストランにも行くから、襟付きのシャツの方がいいかも
  • 今日は曇りか
  • そういえば夜冷え込むって言ってたな
  • ジャケットにパンツが丁度良さそうだ
  • 今年のトレンドカラーは淡い色だっけ
  • うーん、ワンポイント足りないな

だんだん材料が増えてきました。さらに言えば当日悩む時点でナンセンスかもしれません。初デートですからね。

  • 淡い色のジャケットとビビッとな靴下を買っておこう
  • シャツはアイロンかけておかないと
  • 靴の汚れも取っておこう

もっと言えば、普段から服のメーカーをリサーチするなどなど、考えるとキリがありませんが。おそらく最終的に決まった服装は、最初に比べて、多少センスが良い状態になったと想像できます。

 
最初は自分に似合うことだけしか考えていなかったのに対し、相手の気持ち、その日の予定、世の中の動き、あらゆる「状況の変化」を察知していますね。そしてその中から「最適な判断をする力」。これがセンスなのです。


センスは才能ではなく、ほぼ努力で身につく

ここまで読んでいただければわかるかもしれませんが、センスは経験や知識によって作られていきます。センスは「磨く」と表現しますが、まさにその言葉通り、センスは知識を積み行動を繰り返すたびに研ぎ澄まされていくのです。具体的なセンスの磨き方は、また別の機会に紹介します。

 
僕は普段あまりセンスが良いとは言われませんが、それでもセンスが必要なデザインの仕事ができているのは、この仕事とちゃんと向き合っているからに過ぎません。本当は普段もセンス良くしたいのですが…。

 
ちなみに変化を察知する能力のことを「感性」と言います。ややこしいですが、「センス」は判断力までを含むので、感性とは似ているようで違います。

この感性に関しては、若干の才能と3歳までの暮らし方に影響すると、僕は考えています。これは経験の中で感覚的にそう思う程度なので、話半分で聞いていただいて構いません。

それよりも努力次第で良くなる割合の方が圧倒的に多いので、そちらの方が重要です。


センスを簡単に上げるには、一歩踏み込むこと

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センスを良くするために努力し続けるのは大変…と思われる方のために、手っ取り早く、そして簡単にセンスを上げる方法をご紹介します。

  1. 踏み込むこと
  2. 相手の立場に立つこと

この2点を押さえれば、その場のセンスは少し上がります。

 
例えば、
「呼ばれたらすぐにコーヒーのおかわりを注ぐ喫茶店のウェイター」
がいたとします。

このウェイターの仕事のセンスを上げると、
「お客様の表情でおかわりのタイミングに気づく喫茶店のウェイター」

になるわけです。ここでやったことは最初に挙げた2点だけ。

 
1.踏み込むこと
ウェイターという仕事に一歩踏み込みます。言われたことだけやっているのは、踏み込んでいるとは言えません。

2.相手の立場に立つこと
この場合お客様ですね。相手が何を求めているのか、少しだけ考えてみます。

 
同じ要領で、他のケースも見てみましょう。

妊婦さんに席を譲る

妊婦さんが気を遣わないようにさりげなく席を立つ

社長が車から降りる時、先に降りてドアを開ける

社長が車から降りる時、静かにドアを開け姿勢を正し「いってらっしゃいませ」と付け加える

結果の賛否両論は置いといて、ちょっと踏み込むだけで、何もしていない場合と差が付いているのはお分かりかと思います。そして、ほとんどの人は踏み込むことをしないのです。


センスを判断するのは自分以外の誰か

はっきり言って、センスに正解はありません。先程の例だって、人によっては不快に感じるかもしれません。ただ1つ言えることは、センスの良い悪いをジャッジするのは自分ではないということです。

服選びの例で言えば「彼女」ですし、すれ違う人かもしれません。仮に自分でジャッジする場合でも、全てが終わって「完全な客観視」の中で分析を行って、初めて判断できます。

 
大切なのは、誰かを想うことです。

あなたはどの分野で、そして誰にセンスが良いと思われたいでしょうか。

ビジネスや個人的利用における似顔絵のマーケティング効果と活用法

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似顔絵

こんにちは、ショウです。

突然ですが、名刺やSNSで似顔絵を使用したことがあるでしょうか。僕は状況に応じて、ちょくちょく使っています。

長いこと、なんとなーく使っていた似顔絵。ある仕事で似顔絵を描くという機会があり、そこから「似顔絵ってなんだろう」と考えたり調べたりする時期がありました。

どんなことも改めて調べてみると、発見があるものですね。

 
今回はそんな、知っているようで知らない似顔絵の魅力についてまとめています。

※ちなみにこの記事は「似顔絵を使う側」を意識した記事です。描き方は含まれません。似顔絵の描き方は別の記事で紹介します。

そもそも似顔絵とは

お互いに認識がブレないよう、まずは似顔絵の定義をはっきりさせましょう。

 
似顔絵とは、人物の特徴を捉え、それを写実的あるいはデフォルメした状態で絵に起こすことです。名前に「顔」が入っていますが、決して顔だけに限らず全身が入ることもあります。

似顔絵という言葉ができたのは、江戸時代に役者の姿を似せて描いた絵、つまり浮世絵が発端と言われています。


似顔絵の表現に決まりはない

現代においては、その表現方法も多岐にわたります。特に有名なのがカリカチュアと呼ばれる、容姿の特徴を大袈裟に描く手法です。
>>カリカチュアで画像検索 ※若干閲覧注意

ショッピングモールや観光スポットなどで、目にすることも多いのではないでしょうか。不快にさせないスレスレをいく卓越した技術や、ユーモアのセンスは欠かせません。

 
リアルなタッチから、極限まで情報を省略した描画法まで…似顔絵には、特に表現の決まりがないのが面白いところ。その人を表すアイコンにさえなれば、似顔絵は成立します。


アナログとデジタル

似顔絵といえば、紙(色紙が多い)にペンで描くのが主流ですが、色鉛筆、水彩絵の具、コピックなど、使用する道具も似顔絵師によってさまざまです。

また最近では、タブレットを用いたデジタルの似顔絵も急激に増えてきています。

 
デジタルの良さは何より、描いた絵をそのままデータで受け取れること。SNSのアイコンに使用したいという人が増えている中、非常に需要のある市場とも言えます。

ちなみに僕が描いていた似顔絵もデジタルで、依頼の半数以上がSNS使用が目的でした。

 
デジタルの中にもさらに種類があり、PhotoshopやCLIP STUDIOなどのソフトで描くラスターデータと呼ばれるもの、IllustratorやInkscapeなどのソフトで描くベクターデータと呼ばれるものの2種類に分かれます。

ラスターデータとはいわゆる「画像(ピクセルの集合体)」のことで、ベクターデータとは「自由に編集できるデータ」のことです。

ベクターデータは大きさや色の変更が自由自在なので、データ1つでさまざまな媒体に再利用できます。ただし、ベクターデータをいじれるソフトと知識が必要です。

www.fukaborise.com


 
このように利便性の高いデジタルですが、やはり「アナログならではの風合いが良い」というファンもまだまだ多いです。


サービスが利用できる場所にも変化

ひと昔前、似顔絵といえば大型量販店や観光地、イベントなど、人が集まる場所に似顔絵師が出張するというのが主流でした。

そんな中、日々シェアを拡大させているのがオンラインサービスです。特にここ最近急速に伸びているのが、ココナラ

ココナラとは、知識や経験を気軽に売り買いできるスキルのフリーマーケットで、似顔絵サービスを出品している人もたくさんいます。

>>ココナラはこちら

 
オンライン上なら、スマホから自分の写真を送るだけで、似顔絵がデータとして届きます。自宅にいながらサービスを受けることができるため、その手軽さから人気に火が付いています。


似顔絵の役割・目的は「相手との距離を縮める」ことにある

さて、そんな似顔絵ですが、使用することで得られる明確なマーケティング効果があります。


【似顔絵の効果】
・記憶に残りやすい
・顔が見えるので信頼に繋がる
・自分をキャラクター化できる(親近感が湧く)

【写真にない良さ】
・顔バレしなくて済む
・顔に自信がなくても大丈夫
・印象をコントロールできる(タッチを変えれば良い)

と複数挙げられますが、実はその効果は一言に集約されます。それは「似顔絵は相手との距離を縮めるためにある」ということです。

 
ビジネスにせよ個人利用にせよ、人と人はコミュニケーションの上で成り立っています。似顔絵は相手の心を開き、円滑にコミュニケーションをするためのツールなのです。


その他活用例など

そもそもどこで似顔絵を使うの?と疑問に持たれている方のために、活用事例をまとめました。

SNSのアイコン

Facebook、LINE、Twitter、Instagram。プロフィールあるところに、似顔絵あり。

名刺の挿絵

顔を覚えてもらったり、印象に残すのが目的。顔を覚えられない僕にとっては、ありがたい。

ホームページ、ブログ

プロフィールやナビゲーター役、社員同士の会話の風景で使用するのが一般的。

パンフレット

社員紹介やナビゲーター役で使用することが多い。

プレゼント

結婚や誕生日などのお祝い事に、似顔絵そのものを渡したり、似顔絵を装飾に活用したりする。

記念品

お出かけの思い出作りや、家族行事の記念として。アナログの多くがこの目的。

 
以上、似顔絵とその効果についてまとめました。

似顔絵自体はそんなに高いものではないので、1度サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

小説『嫌われ松子の一生』を読んで人を嫌いになれなくなった話

こんにちは、ショウです。

突然ですが、ガッツリ自己分析をしたことがありますか?

以前も少しだけブログで触れましたが…。
www.fukaborise.com


進学とか就職・転職の時にやったかなぐらいで、おそらく普通に生活していたら、深い自己分析なんかしないですよね。

 
僕は昔ブランディングの勉強をしていた時に、時間をかけてやってみたことがあります。

個人のブランディングをする際は、まさに自己分析をしっかり行います。自分史を書いて、何にハマったとか何に影響を受けたとか、全て洗い出すんです。

 
前振りが長くなりましたが、小説『嫌われ松子の一生』(著・山田宗樹)は、自己分析の中で「自分が影響を受けた本」というお題で頭に浮かんだ作品です。


『嫌われ松子の一生』が与えた影響

以下、嫌われ松子のあらすじ。(細かい内容を忘れてしまったので引用)


東京で生活している大学生・川尻笙は、突然上京してきた父・紀夫から、三十年前に家を飛び出した伯母・川尻松子が、最近東京で殺害されたことを聞かされる。父からの依頼で松子が住んでいたアパートに出向き、部屋の後始末をすることになった笙と恋人の渡辺明日香は、松子がどのような生活をしていたのかに興味を持つ。そして、警察が松子殺しの犯人として追いかけていた、元殺人犯の男と出会うことから、松子が歩んできた壮絶な人生を知ることになる。
嫌われ松子の一生 - Wikipediaより

この小説では、主人公・松子の視点を中心に、松子が産まれてから最期を迎えるまでの過程が事細かに描かれています。まさに人の人生を覗き見る感覚。

そして時折、松子の存在すら知らなかった甥っ子・笙の視点が差し込まれます。

ここに、小説の狙いが隠されているのです。

 
笙の立ち位置は、読者の立ち位置そのもの。笙はあるきっかけから松子の過去を知り、少しずつ松子の人生を「自分ごと」として捉えていきす。

最初は、よく知らない1人の女性の訃報でしかなかったものが、最終的には松子に何もしてやれなかった虚しさや喪失感を覚えるまでに。

 
「人の最期、怒り、喜び、悲しみ。それぞれに意味があり過程があり事情がある。」と言葉にしてみれば簡単ですが、この小説ではそれを笙と共に体験させられてしまうのです。

 
僕はこれを読んだ学生時代、この手法にまんまとやられ、この体験がしばらく頭に残っていました。


ルーツを知ることがブランディングに繋がる

今でも人のミスや八つ当たりで被害を受けても、その瞬間は多少腹が立ったり悲しい思いをしたりしますが、その人自身をまったく憎めなくなりました。

相手の事情を勝手に想像する、そんな癖がついたのです。同時に、瞬間的に相手へ感情をぶつけるのも苦手になり、困ることも多々。弊害もかなりあります。

 
このように、個人を作りあげたルーツを探ることで、自分の本当の性格や本当にやりたいことが少しずつ見えてきます。これを繰り返すとブランディングに繋がります。

今回はその中でも、「自分が影響を受けた本」の事例を紹介しました。

ちなみに同じことを数名でやったところ、本当にその人の意外なルーツが見えて面白かったのを覚えています。もし今の自分にモヤモヤしていて、今後の方向性を模索している方は、試しにやってみてもいいかもしれません。

ユーザー体験(UX)の重要性、来年の夏のために夏を体験できるのは今だけ

こんにちは、ショウです。

一気に暑くなってきましたね。今年は昨年より早くに気温が上がっているそうです。感覚としては遅いぐらいかと思ってましたが。

これくらいの時期は、早朝の犬散歩が本当に気持ち良い。一度この気持ち良さを知ると、朝起きるのが苦じゃなくなります。

そんなことを思いながら文章を書いていたら、「体験しなければわからないこと」って本当に多いなと改めて感じました。


本来の目的を達成するために

先日お客様から「このケーキのポスターをリニューアルしたい」という依頼を受けたのですが、まずそういう場合本来やるべきことって、『お店に行って、ケーキを買って、食べること』なんですよね。

体験していないことをポスターで表現すると、結局は想像の域を出ません。

例えば、言われたことを表現するだけなら問題ありませんが、ユーザーとして心が動いた部分の表現や、ユーザーにとって本当に良いのはこういう表現かもという提案はできないわけです。

もっと言えば、ポスターを置く場所の提案や、そもそもポスター以外の媒体がいいんじゃないかな?と、なるかもしれません。


UX=ユーザー・エクスペリエンス

このような「ユーザーの体験そのもの」をUX(User eXperience)=ユーザー・エクスペリエンスといって、実は世の中のサービスにとってかなり大事な部分だったりします。

 
街に出てみると、各企業が寒い時期から準備していた夏のイベントやキャンペーンが少しずつ始まっています。

今から夏の企画の準備をしても間に合いませんが、来年の夏の準備と考えるとリサーチにはベストな時期です。

遊びとビジネスは表裏一体。今しかできない体験を、ぜひ楽しみましょう。


誰かの悩みを本気で解決するには、体験は欠かせない。そんなお話でした。